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[ログ] 『「Echo」に保存された記録』

  • Toma Higa
  • 2025年1月10日
  • 読了時間: 4分

20xx.11.4


承諾した作戦に参加。

作戦区域はxx区域、目標はxxxx部隊の壊滅。

目標の達成はクライアントの敵対勢力において重要な位置にあり、膠着状態にある戦況を大きく動かす可能性が見込まれている。

論理システム 問題無し。

倫理システム 問題無し。

感情規制システム 問題無し。

作戦区域に到着、作戦を開始する。

敵性戦闘員を無力化。

クライアントの依頼追加:可能な限り敵対勢力の戦力を減衰させること

以降、敵性戦闘員の殺害を行う。

射殺。

想定されていたよりも戦況が激化、残弾数が心許ない。

現地で使用している銃のモデルと一致する弾倉を補給、敵対勢力のものであるが問題は無いと判断。戦闘を継続。

(正確に敵性戦闘員を射殺し、必要に応じて体術による捕縛を行い尋問、殺害する映像)


通信開始

「こちらxx部隊司令室。コード『Echo』、200m先の建物内に本作戦の最終目標xxxが確認された。作戦遂行に問題は無いか」

「こちら『Echo』、問題ありません。該当人物を発見・確認し次第目標を完遂します。司令官、作戦区域内に補給ラインが残存していますがそれらも破壊しますか」

「可能な限りで良い、目標完遂し次第速やかに帰投しろ」

「了解」

通信終了


(敵性戦闘員を躊躇いなく殺害、敷地内の補給ラインを発見、破壊する映像)

目標を発見、速やかに銃殺。

作戦の完遂を確認、離脱の命令に従う。


離脱ポイントへ到達、作戦の記録を終了。



数回、作戦に参加した映像。

中には[編集済み]に対する尋問を行った後、[編集済み]したケースも存在している。



20xx.12.17


作戦開始。

ジャミングによる通信妨害を確認。作戦を継続する。


部隊の連携の乱れを確認。


作戦区域の建物内に少年少女たちを発見、怯えている。敵性反応は見られない。

銃声、身体に衝撃、転倒。同部隊のメンバーに負傷を確認。

発砲、銃を持った少年少女の死亡を確認。

メンバーの応急処置を試みようとしたところ、死亡を確認。頭部に銃創が認められ即死であったと思われる。

心拍数の上昇を確認したが支障はない、作戦を継続。


直前の光景が思い出される。痩せ細った手足の未熟な子供、自分を庇ったメンバー、敵性反応のあった戦闘員、一瞬にして目から光が失われていく様子が離れない。


さらなる心拍数の上昇と呼吸の乱れ、若干の手の震えが認められた。手の震えはすぐ治ったことと、本作戦の目標が近いため続行を判断。


目標を確認、作戦目標「目標人物の殺害」を実行。

発砲。一発は目標ではなく女性に、一発は、自分に、女性の手には拳銃が、なぜ。

目標が逃走する。

血に濡れた女性が必死の形相で自分に迫る、発砲。頭部に命中。

すぐさま部屋の外に出た目標を銃殺。

周囲の生体反応の消滅を確認、目標を完遂。

通信を復旧するため妨害電波の発信源の捜索を開始する。

発砲音を検知、交戦中の部隊が存在することを確認。


瓦礫、血飛沫、脳漿、死骸、成人男性の中に女子供が混ざっている。周囲の生体反応は無し。

瞳孔が開ききった目がこちらを見ている。


心拍数の上昇、呼吸の乱れ、手の震えを認識。感情規制システムによる鎮静を試みるが治らず。


発信源を特定、妨害電波の停止を試みる。

コンソールに近づいた瞬間、少年の接触を許してしまった。周囲の確認を怠っていた。

異常な熱源を検知、少年を振り解き突き飛ばした。

爆発音、熱風、湿った塊の感触。散らばった肉片の中の眼球がこちらを見ていた。

嘔吐。ダメだ。あまりにも醜悪だ。

震えの治らない手でコンソールにアクセス、妨害電波を停止。

残存部隊への通信を開始。

「こちら『Echo』、目標を完遂した、各自離脱ポイントへ移動せよ」

声の震えを認識したが、司令室への通信を開始。

「こちらxxx部隊、目標を達成した。帰投する」

通信終了。直後、再び嘔吐。

感情規制システム、倫理システムのエラーを確認。

離脱ポイントに到達するまでに何度か嘔吐を繰り返した、記憶の死骸とこちらを見ていた目が消えない。

離脱ポイントまで到達した。

作戦の記録を終了。

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